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月別アーカイブ: 2025年4月

便利屋名古屋のよもやま話~雑学講座10~

皆さんこんにちは!

便利屋名古屋の中西です。

 

今回は、設計についてです。

ということで、リフォーム工事における設計の進め方・ポイント・注意事項を、設計者と施主の両視点から深く解説します。

 

リフォームは「古くなったところを直す作業」と思われがちですが、実はそれだけではありません。暮らし方・使い方・動線・機能性・将来性までを見直す“生活の再構築”こそが、リフォーム設計の本質です。

設計次第で、同じ工事でも暮らしやすさ・資産価値・満足度が大きく変わります。


🧭 1. リフォーム設計とは何か?“図面”ではなく“暮らし”を描く

新築と異なり、リフォームでは既存の構造・配管・法的制約の中で最適なプランを考える必要があります。つまり、制約が多い分、設計者の経験と創造性が問われる分野です。

リフォーム設計の役割

  • 現状の課題と希望をすり合わせ、プラン化する

  • 配線・配管・構造との整合をとる

  • コスト・工期・施工性を見据えて現実的に落とし込む


📐 2. リフォーム設計の基本ステップ

◯ ステップ①:ヒアリングと現地調査

  • ご家族構成、将来設計、生活パターンをヒアリング

  • 「ここが使いにくい」「こうしたい」などの不満と希望の言語化

  • 構造・給排水・電気容量などの制約調査

→ 設計者が現地に足を運び、目視と計測で寸法・劣化状態・動線をチェック

◯ ステップ②:ゾーニング・空間計画

  • 空間全体を「用途別に整理」(例:LDK、水回り、収納)

  • 開放感とプライバシー、動線と視線のバランスを設計

  • 特に家事動線・回遊性・採光計画が満足度に大きく影響

◯ ステップ③:詳細図面の作成と仕様決定

  • 平面図・展開図・照明配置・設備レイアウトの作成

  • 床・壁・天井・建具・キッチン・ユニットバスなど、仕様書で明確化

  • ショールーム同行やサンプル確認も設計フェーズに含まれる


🏗 3. 設計時の具体的な検討事項と注意点

◯ 構造との整合性

  • 戸建て木造住宅では耐力壁の変更に注意(構造計算が必要な場合あり)

  • マンションでは共用部との接続(給排水立管など)に制約あり

  • 天井裏・床下のスペース確認(配線・ダクトの通し替えが必要なことも)

◯ 設備・配管との整合性

  • キッチン・洗面・浴室などの給排水経路の再配置にはコストがかかる

  • 電気容量アップ(分電盤増設)も古い住宅では設計段階から確認が必要

  • インターホン・コンセント・ネット配線の再計画も忘れずに

◯ 収納計画

  • 奥行・高さ・使い勝手までミリ単位で設計

  • “魅せる収納”と“隠す収納”を使い分けて生活感をデザイン

  • ファミリー層なら「玄関収納・食品庫・リネン収納」も重要ポイント


🛋 4. デザイン・インテリアとの連動

設計と内装はセットです。図面の中で空間の雰囲気をどう表現するかが、満足度に直結します。

◯ 材料選定

  • フローリング(無垢材、突板、フロアタイルなど)

  • 壁材(クロス、塗り壁、板張り)

  • 建具やキッチン扉の面材カラー選びも設計者と連携を

◯ 照明計画

  • 照明は設計段階で配置と回路を決定

  • ダウンライト、ペンダント、間接照明のシーン別使い分け

  • スイッチの位置・回路分け・調光調色も設計上の要素


📊 5. 設計とコストの関係性

設計によって工事費は大きく変わります。

設計要素 コストに与える影響
水回りの移動 高コスト(配管延長・床開口が必要)
造作家具 オーダーは高額だが空間にフィット
間取り変更 壁撤去・新設、構造補強が発生する場合も
断熱改修 長期的にランニングコスト低下

コストと効果のバランスを設計段階でしっかり見極めることが重要です。


🧾 6. 設計者との連携のコツ

◯ 情報は“見える化”して共有

  • 雑誌の切り抜きやPinterest、SNSの画像などを活用

  • 「この家のここが好き」など直感的な感覚も設計者に伝える

  • 「NGポイント」も明確にする(例:暗い色は嫌、タイルは掃除が面倒など)

◯ 生活のシミュレーションを一緒に行う

  • 朝の家事動線

  • 子どもの登校準備

  • 室内干し・外干しの流れ

  • ゴミ出しや収納のタイミング

→ こうした具体的な生活リズムに寄り添った設計が、満足度の高いリフォームを生みます。


✅ 設計は“リフォームの設計図”ではなく“暮らしの未来図”

リフォーム設計とは、単なる間取りの変更や図面作成ではありません。
「どんな暮らしをしたいか?」という夢を、現実の中で形にする仕事です。

設計で意識すべき5つの要素

  1. 家族構成と将来設計

  2. 動線・収納・採光の最適化

  3. 設備・構造・法規との整合

  4. インテリア・照明との一体感

  5. コストと効果のバランス管理

 

 

 

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便利屋名古屋のよもやま話~雑学講座9~

皆さんこんにちは!

便利屋名古屋の中西です。

 

今回は、確認事項についてです。

ということで、リフォーム工事に入る前に必ず確認すべき項目を、以下の5つのステップに分けて深く解説します。

 

「リフォーム工事を頼んだのに、思っていたのと違った…」
「工事途中で追加費用が発生してしまった…」

こうしたトラブルは、工事前の確認不足が原因で起こるケースが大半です。住宅リフォームは、ライフスタイルの変化に対応し、住まいの価値を高める大切な機会であると同時に、計画・設計・施工まで多くのプロセスが関わる“複雑なプロジェクト”でもあります。


🏠 1. 現状把握と目的の明確化

◯ 現状の課題を「見える化」

まずは「なぜリフォームをしたいのか?」を明確にしましょう。

✅ よくある目的

  • キッチンが使いづらい(動線・収納)

  • 経年劣化による設備交換(浴室、トイレなど)

  • 家族構成の変化に対応(子供部屋の新設、バリアフリー化)

  • 省エネ・断熱性能の向上

建物の構造、配管の位置、電気容量なども現地調査で確認が必須。これにより、工事可否や設計の制約条件を把握できます。


📝 2. プランニング・見積もり前の確認事項

◯ 希望の優先順位づけ

  • 「絶対に実現したいこと」

  • 「できれば実現したいこと」

  • 「コスト次第で検討したいこと」

この3段階に分けて要望をまとめると、見積もりの内容や減額調整がスムーズになります。

◯ 工期の希望と生活への影響

  • 「住みながら工事」か「仮住まい」か?

  • 工事音や粉塵が出る日程(特に小さなお子様やペットがいる場合)

仮住まい期間の手配、引越しや荷物の保管計画なども必要になります。


📐 3. 設計・仕様決定時の確認事項

◯ 図面・仕様書の内容確認

  • 平面図・立面図・展開図を見て動線や空間イメージを確認

  • キッチンや浴室の設備仕様書(グレード、サイズ、色など)を1つ1つチェック

◯ 材料や仕上げのサンプル確認

  • 床材やクロスはA4サイズ程度の現物サンプルで確認

  • 小さなサンプルと大面積での印象は異なるため、ショールームで実物確認を推奨

◯ 増改築の制限確認(構造・法規)

  • 木造軸組か、RCか、鉄骨かでできることが変わる

  • 増築部分が建築基準法・消防法に適合するか

  • 確認申請や中間検査が必要な場合もあり、役所との調整が必要


💰 4. 見積もりと契約時の確認事項

◯ 見積書の内訳確認

  • 工事費は「材料費+人工(にんく)費+諸経費+設計料」などに分かれる

  • 「一式」表記に注意。できるだけ明細で提示してもらう

  • 追加費用が発生しやすい項目(解体後の構造補強、水回り配管延長など)を事前に想定

◯ 契約書のチェックポイント

  • 工事範囲(どこまでが含まれているか)

  • 支払い条件(着手金、中間金、残金のタイミング)

  • 工期遅延時の対応、瑕疵保証、アフターサービスの有無


🛠 5. 着工前~工事中の確認事項

◯ 着工前の近隣挨拶と養生計画

  • 騒音・車両出入り・共用部の使用(マンションの場合)など、近隣への配慮は必須

  • 床・家具・家電の養生範囲と方法(ブルーシート or プロテクトボード)を業者と打ち合わせ

◯ 工事中の進捗確認とコミュニケーション

  • 定期的な現場立ち会い(中間検査)

  • 予定外の変更(予算増・デザイン変更)が出た場合の対応体制

「言った・言わない」のトラブル防止のために、変更内容は必ず書面で確認


✅ リフォーム成功のカギは「準備8割、工事2割」

リフォーム工事では、計画・確認・コミュニケーションの3つの質が、完成後の満足度を大きく左右します。
“安い・早い”だけで判断せず、自分たちの暮らしや将来にフィットした選択をすることが何より大切です。


📝 事前確認チェックリスト

項目 チェック内容
現地調査 配管・構造・寸法を正確に確認
プラン 優先順位を明確にして共有
見積 内訳が明確で追加費用の可能性も説明済み
契約 工事範囲、支払い条件、保証内容が記載されているか
工事中 進捗確認と変更対応のフローが明確

 

 

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